はい。私が手を出してはいけないジャンルのひとつはMANGAだということは、もちろんわかっています。だけど、例によって新聞記事で見つけたBeatrice Tanという彼女の記事をネットで追いかけていたら、deviantart.comという迷路に迷い込んでしまいました。このサイトはいったい何なんでしょう。アーティストのタマゴが自分の作品を発表したり、ブログを載せたりという場のようなんだけど、MANGAというカテゴリーだけ取っても、何だか相当に深いです。
そもそも、私が追いかけていたBeatrice Tanは今年21歳になる女の子で、アートを学ぶ一方で、カレッジで講師もしている。小さい時からMANGAが好きで、自分でも描いていたのだけれど、このdeviantart.comに作品を載せるようになってすっかり有名になったのだそうです。Commissionsも入るようになった、とあるから、このサイトではお金儲けもできるのでしょうか。
彼女はイポー出身。あまり裕福な家ではなく、両親は大学に進学する算段がつかなかったのだけれど、彼女の絵の才能のおかげで、マレーシアでは有名な美術カレッジ、One Academyに奨学生として入学することができた。入学後、カレッジで開講されたマンガのコースでチューターとして教えるという機会も得て、勉強を続けているのだそうです。
そういう彼女が、今年のAYA Dream Malaysia Award 2007のMost Outstanding Youth of the Year Award受賞候補者にもなっている。なぜかドリアンの形のトロフィーがシンボルになっているこのアワードは、一昨年から始まっていて、去年はthe Beautiful Gate Foundationという障害者支援団体で働く、自らも障害者であるSia Ling Ling、一昨年は、難病にもめげず活躍するYvonne Foongが受賞している。
今年の候補リストを見ると、私のあこがれのTan Cui Mui(釜山国際映画祭で大賞を受賞した女性映画監督)も候補者になっていて、そんなビッグネームといっしょにノミネートされたのかとびっくりしますが、果たしてBeatrice Tanは受賞することができるのでしょうか。
ところで、彼女の作品ですが、http://kidchan.deviantart.com/で見ることができます。美しいです。少女マンガです。マンガというよりイラスト、ドローイングです。私としては、彼女がFavesにあげている作品が面白く、そのちょっと変なセンスが好きです。