2007年9月22日土曜日

久しぶりの劇場用アニメ映画 Budak Lapok


マレーシアでは劇場用のアニメ映画が作られたのは1998年のSilat Lagendaが最初。次いで2001年にPutihが制作されたが、その後は途絶え、今年久しぶりにBudak Lapokが公開される。7年間の時間と2.5百万リンギの制作費が投入された。Matahari Animation and Production社の製作。12人のアニメーター、10人がStoryboard。仕上げtouch upはインドネシア、編集はタイ。キャラクターはラットLatさんの絵に似ている。プロデューサーのAnwardi Jamilによれば、親友のLatさんへのTributeなのだそうだ。

題名からも察しが付くように、ラムリー映画のおなじみP.Ramlee, Aziz Sattar dan S.Shamsuddinが演じる三人組の子供時代という設定。

David TeoRemp-It, Jangan Pandang Belakangを手がけた)が率いるMetrowealth Movies productionが全面的に支援している。

ちなみに、マレーシアで最初の短編アニメは、1978年制作のHikayat Sang Kancil (Anandam Xavier)。マレーシアのアニメの歴史はこの論文に簡単に書かれている。→THE INFLUENCE OF ANIME ON MALAYSIAN ANIMATION FILMMAKERS By Hassan Abdul Mutalib

2007年9月15日土曜日

ネットでMANGA。Beatrice Tan

はい。私が手を出してはいけないジャンルのひとつはMANGAだということは、もちろんわかっています。だけど、例によって新聞記事で見つけたBeatrice Tanという彼女の記事をネットで追いかけていたら、deviantart.comという迷路に迷い込んでしまいました。このサイトはいったい何なんでしょう。アーティストのタマゴが自分の作品を発表したり、ブログを載せたりという場のようなんだけど、MANGAというカテゴリーだけ取っても、何だか相当に深いです。

そもそも、私が追いかけていたBeatrice Tanは今年21歳になる女の子で、アートを学ぶ一方で、カレッジで講師もしている。小さい時からMANGAが好きで、自分でも描いていたのだけれど、このdeviantart.comに作品を載せるようになってすっかり有名になったのだそうです。Commissionsも入るようになった、とあるから、このサイトではお金儲けもできるのでしょうか。

彼女はイポー出身。あまり裕福な家ではなく、両親は大学に進学する算段がつかなかったのだけれど、彼女の絵の才能のおかげで、マレーシアでは有名な美術カレッジ、One Academyに奨学生として入学することができた。入学後、カレッジで開講されたマンガのコースでチューターとして教えるという機会も得て、勉強を続けているのだそうです。

そういう彼女が、今年のAYA Dream Malaysia Award 2007のMost Outstanding Youth of the Year Award受賞候補者にもなっている。なぜかドリアンの形のトロフィーがシンボルになっているこのアワードは、一昨年から始まっていて、去年はthe Beautiful Gate Foundationという障害者支援団体で働く、自らも障害者であるSia Ling Ling、一昨年は、難病にもめげず活躍するYvonne Foongが受賞している。

今年の候補リストを見ると、私のあこがれのTan Cui Mui(釜山国際映画祭で大賞を受賞した女性映画監督)も候補者になっていて、そんなビッグネームといっしょにノミネートされたのかとびっくりしますが、果たしてBeatrice Tanは受賞することができるのでしょうか。

ところで、彼女の作品ですが、http://kidchan.deviantart.com/で見ることができます。美しいです。少女マンガです。マンガというよりイラスト、ドローイングです。私としては、彼女がFavesにあげている作品が面白く、そのちょっと変なセンスが好きです。